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胎教、幼児教育、お受験・・・。 子どもをとりまく教育戦争は、子どもにとって、かえってストレスや挫折感を与えることになりかねません。 子どものIQが高いことは、とてもすばらしいことですが、でも、私は、単なる「親のエゴ」で、過度の早期教育を では、子どもにどんな教育をしたらいいのか、ということですが、 まず脳の仕組みから(といっても、ごく簡単な説明ですが。)、 どういう教育がいいのかを考えていきましょう。 私自身、脳の専門化でも、医師でもありません。科学者でもありません。 しかし、子どもを持つ一人の親として、また、人材育成・教育コンサルタントとして、 日々、勉強したり、経験したりと試行錯誤しながら得られた事を、お話しさせていただきたいと思います。 世界的に著名な神経科医、アントニオ・R・ダマシオ氏が提唱した、ソマティックマーカー仮説というものがあります。 これによりますと、「人間の脳にストックされている無数の行為のレパートリーには、 それぞれに快・不快のタグがついていて、不快な体験として認識された行動は選択されにくく、 心地よい体験として認識された行動は選択されやすい状態で出てくる。 そのため、結果的に快のタグがついた行為が優先的に選択される可能性が高くなるとされる。」 とあります。(引用:【0才からの脳と心を育てる本】 主婦の友社)
そこから考えると、良いことをしたときは、うんと誉めれば、子どもは再びその行為をするようになり、 悪いことをしたときには「いけない」としかれば、その行為はしなくなるということになります。 でも、単純に1回しかっただけで、悪いことをしなくなるかというと、そうではありません。 そんなに人間は単純ではありませんから。
「やりたい」という気持ちと「やってはいけない」という理性の狭間で、子どもは葛藤しています。 2〜3歳のころは、「やりたい」という気持ちを、うまくコントロールできずにいますので、 根気よく「何度も、やってはいけないと教える」ことが大事です。感情的に怒ってはいけません。 「しかる」のは、暴言や暴力、威圧、脅迫、強制の手段を用いることではありません。 「心に届くように、教えること」です。
私が出会ったお母さんに、「人や動物をたたいてはダメ!」と、その子の手を叩いて感情的に怒っている人がいました。 その子は、「叩いてはいけない」ということを教わっているのではなく、 母親が自分を叩くのを見て視覚と、叩かれたときの皮膚感覚である触覚で、 「叩く」ことを学んでしまっているのです。
また、別のお母さんは、子どもが人や動物を叩く行為をやめさせるために、 その子の手をとって、「こうやって優しくなでなでしてあげようね。」と優しくなでることを教えていました。 その子は、ニコニコして、なでる行為を繰り返していました。 お母さんの手のぬくもり(触覚)、なでる感覚(触覚)、お母さんの「なでてあげようね」という優しい声(聴覚)、 なでる行為を見る(視覚)、そして、心にわいてくる優しい気持ち。 加速学習や頭脳開発等の分野での権威、ウィン・ウェンガー博士によれば、 そういった五感の刺激を受け取る大脳皮質というところでは、左脳的働きである「意識」のおよそ1万倍ものスピードで 情報処理がなされるとのことです。 言葉だけで、「叩いてはダメ」ということを理解するスピードと、 五感の刺激を受けて、しかも、「快」の気持ちで理解するスピードは、驚くほどの、違いがあるということです。 もちろん、まだ、小さい子ですので、叩くという行為を1回でやめることはできませんが、 同じくらいの年齢の子を叩いてしまった後に、「ごめんね」という感じで、なでていました。 叩かれた側も、なでられたことで気持ちも落ち着き、小さい子同士、仲良く遊び始めました。
「叩く」と、「ダメよ」としかられる → 不快 「なでる」と誉められるし、周りもニコニコしている → 快
不快の体験より、快の体験が優先されるのですから、叩くという行為は選択されなくなりますね。 非常に、いい教え方だと思います。
自分の「やりたい」気持ちを抑えて、「やってはいけないこと」を「やらない」と選択できたときは、 大いにその成功体験を共有し、喜び、誉めてあげましょう。 これも、快な体験ですから、脳の仕組みから言っても、教育的にみてもとてもいいことです。
私は、冒頭で、“単なる「親のエゴ」で、過度の早期教育を行なうことは反対です。”と申しました。 もし、他の子どもと比較して、自分の子どもがIQが劣っていると感じることが不快で、その不快から逃げるために、 子どもの意志とは無関係に、過度に教育を行なっているのなら、それは、「親のエゴ」です。 そういう「親のエゴ」で行なう教育は、反対ですという意味です。 お子さんの成長に合った、もっと「快」になる環境での教育へとシフトされることを強くおすすめします。
例えば、赤ちゃんのころ、高く積んだおもちゃ(積み木)を崩したいと思う時期を過ぎてから、 積み木を高く積みたがる時期がきます。 赤ちゃんは、自分が起こした行動によって、結果がどうなるのかを学び始めたばかりです。 積み木に自分が触れると、積み木が崩れるという反応が起こることを、楽しみながら学習している最中です。 そんな、積み木を崩したい時期に、積み木を崩したことを、大人が感情的に怒って、 崩すのではなく、積むように仕向けることは、子どもの学習の妨げになるうえ、 子どもが怒られている理由がわからず、ただ、恐怖を植えつけられることになり、いいことは何もありません。
積み木を積み上げたい時は、集中できるよう環境を整えてあげることが、大切です。 子どもは、積み木をどのように積めば、うまく積み上げられるのか、 逆に、どう積むと、崩れてしまうのか、体験しながら、学んでいます。 うまく積める事だけを目標にするのではなく、うまく積めなかったという小さな失敗体験が大切です。 そこから、どうしたらうまく積めるのか考え、創意工夫や、学習の意欲がわいてくるのです。
それが、EQ(心の知能指数)があがるきっかけなのです。 もっと言えば、心の教育なのです。
「何度も失敗した中で、かんしゃくを起こして投げ出したくなったり、人のせいにしたり、
これは、今後、生きていく中で、非常に大切なその人の力になります。 この力をはぐくむ機会を提供するのが、詰め込み式の教育より、はるかに大切だと、私は思います。 小さな成功体験と、小さな失敗体験を、遊びの中でたくさん経験することが、その後の実生活の中で活かされる その人の豊かな人間性を育みます。 本当に子どもを育てることは、楽なことばかりではありません。
子育てに正解はないと言われています。いい方法はたくさんあります。 それをどれか一つ行なえば、万事うまくいくというのは、幻想です。 もちろん、「たったこれだけで、うまくいく」などとうたっている広告などをみれば、悩んでいるときほど、 それに惑わされてしまいます。それらの方法は、いい方法かもしれません。 でも、人間はマニュアル通りにいくほど、単純な生き物ではありません。 いくつものいい方法を、組み合わせたり、取捨選択したり、少しアレンジしたり、そういった工夫が大事なのです。 しかも、五感を使って行なうことが大事なのです。 あなた自身が、知恵を単に知恵として利用するのではなく、あなたらしくアレンジして、 あなたの能力にする姿こそが、一番、子どもにいい影響を与えることだと、私は思います。
創意工夫したり、応用したりできる能力を育成してあげることが、お子さんにとって、心を育成し、 よりEQ(心の知能指数)が上がるのだと思います。
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